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谷澤幸生学長 第65回日本糖尿病学会ハーゲドーン賞を受賞

 

 令和4年5月12日から14日にかけて、神戸市で開催された第65回日本糖尿病学会年次学術集会において谷澤幸生学長が学会賞ハーゲドーン賞を受賞しました。
 日本糖尿病学会は会員数17,000人を擁し、国内最大規模の医学学会の一つです。インスリン製剤発明者?ハーゲドーンの名前を冠したこの賞は、我が国の糖尿病学研究において国際的貢献を果たした研究者に顕彰されるもので、同学会では最も名誉ある賞です。
 谷澤学長は、糖尿病領域の分子遺伝学研究のリーダーとして国際的に活躍してきましたが、特に小児期にインスリン依存性糖尿病を、遅れて神経変性疾患を発症するウォルフラム症候群の原因遺伝子を発見したことは特筆すべき業績です。さらにその後、病気の成因を解明するとともに治療法開発の基礎となる研究を行い、その中でインスリン枯渇に至る分子病態が一般の糖尿病にも共通することを明らかにし国際的に高い評価を得ました。基礎研究と並行してウォルフラム症候群の患者調査にも注力し、これが基礎となりウォルフラム症候群は、厚生労働省より難病指定を受けるに至りました。こうした数々の研究成果は国際的評価を得ており、今回一連の業績が顕彰に結実したものです。
 受賞講演では、谷澤学長から糖尿病学を志すに至ったきっかけ、米国ワシントン大学への留学における様々な研究者との出会いからウォルフラム症候群の原因遺伝子WFS1の発見に至る経緯が語られ、後半では研究をさらに発展させ2型糖尿病の成因理解にもつながったことの説明がありました。また、研究は病態制御内科学(旧内科学第3)講座のメンバーや共同研究者とともになし得たもので、教室への受賞と受け止めている、と関係者への謝辞が述べられました。最後に、インスリンの発見から100年がたち糖尿病の治療が急速に進化していることを踏まえ、次の100年における糖尿病の克服を展望し、万雷の拍手の中講演は終了しました。

 

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